研美悠士


悪人度:3
強さ:5
作品貢献度:10
タイプ:善人面の悪人


あらまし
セイクリッドセブンの力を持つ者たち「セイクリッドテイカー」達の保護を目的とする「研美研究所」の所長。
ナイトたちのような力を悪用するような者たちと戦うときには自らの開発したアーティジェムスーツ、サイクロプスを纏って戦うこともある。


登場当初はアルマ、ルリの良き協力者を装っていたが、後に黒幕としての本性を表し、
横領の罪を着せルリを監禁、姉アオイをも手中に収める。
その目的はセイクリッドセブンの力の独占であり、セイクリッドテイカー達の保護も彼にとっては研究の為のお題目に過ぎず、セイクリッドテイカー達を用いて非人道的な人体実験を繰り返していた。
事実、物語開始5年前の時点で、ルリの両親を悪石人間0号を用いて襲撃、殺害。鏡の父親をも間接的に手にかけている。


ルリからコアを摘出しようとしたが防御反応によって失敗、
サイクロプスを出してコアを摘出しようとした刹那、研究所にナイトの侵入を許し、
彼に暴れ回られて混乱するさ中、アルマらも研究所に到着。
悪石人間0号を出して交戦するもナイトの援護もあって、アルマには逃げられてしまう。


ルリからのコア摘出を諦め、悪石人間0号から摘出したコアを装着、
化物のような姿になってナイトを圧倒。
セイクリッドセブンの真なる力を引き出したアルマと交戦し、フェイの力をも取り込んでアルマさえも一時的に凌駕するも、極限のスピードとパワーで一点突破され、粉砕。
自身の最期を悟った彼は居合わせたフェイに悪意のコアを押し付け、世界の破滅を願いながら、自身は泥のようなペースト状になって文字通り「朽ち果て」た。


評論
典型的な「味方の皮を被った悪役」である。
セイクリッドセブンの作中世界で起こった悪石関連の事件は全て彼の仕業であった。
あの事件も、あの死闘も、全てはアルマの中にある純粋なセイクリッドセブンの力を高め、手に入れんが為に彼が引き起こしたものであった。
爽やかな好青年、頼れる年上の味方キャラの仮面の下で悪行を繰り返す彼は、近現代的かつ典型的な悪役像である。
小西克幸氏の演技も相まって、11〜12話までの間見事なまでの悪役っぷりを見せつけてくれる。
惜しむらくは話の尺が短すぎて彼の悪行があまり見られなかった事だろうか。
自らの悪行を他者に自慢する、力を手に入れて誇示する、最後の最後まで悪足掻きを止めない、今際の際にまで悪行をする、と彼は典型的かつ模範的な悪役ぶりを見せ、セイクリッドセブン作中世界で悪の華たり続けた。
彼の消滅とともに、セイクリッドセブンの世界は平和と平穏を取り戻すのである。
その点で言えば彼は欠くことのできないファクターであったと言えよう。

  • 名言

「私のこの体のすべての筋肉が喜びにうち震えている!」
悪石人間0号(フェイの兄)の力を自信に取り込んでの一言。
健康志向の強い彼らしいセリフである。


「だから殺してやった!引き裂いて!焼き払って!この手で!…この手。私のこの手…」
悪石人間0号のコアと一体化、フェイの力をも取り込んだ後のセリフ。
悪行を自慢するのは悪役の義務であり、お仕事です。
その点彼は立派な「悪役」であった。


「フェイ…お前の悪意で…世界を…」
最期まで悪足掻きを止めない。
これも悪役のお約束です。