ブランド、というお話

よく『WiiやDSでは任天堂のソフトしか売れない、だからダメだ』ってお話がありますが、正しくないなと思います。


任天堂はゲーム界における一大ブランドな訳ですよ。
自動車業界でいうトヨタ
ファッション業界でいうルイ・ヴィトン
そこが出す商品が売れない訳が無い。


トレジャーやケイブみたいに尖りに尖った商品しか造らない、自動車業界でいうケーターハムやロータスみたいな超個性派なら数寄者が確実に買ってくれますが、これには高度な技術力と確かな信頼性と実績が必要不可欠。
どちらにしても、ぽっと出のひよっこブランドが太刀打ち出来やしません。
しかもその『商品』がやっつけ仕事感バリバリの適当に作りました、PS2からベタ移植、エロゲからエロ抜いて移植、みたいなんじゃ売れる理由がありません。


逆に言えば、ブランドを築いて信者を大量に獲得してしまえば黙っていても買い手がつく。左団扇が約束される。
だからゲーム業界に限らず、どこでも自社の、自己のブランド確立に必死なんですよ。
アンチを造らず、味方を増やしてゆき、顧客を獲得する。


これは人間でも一緒です。
若いうちは『若い』だとか『熱意がある』ってだけで買い手がつきますが、
歳を取ってくるとそれだけじゃ買ってもらえません。


だから『経験』だとか『資格』といった付加価値をつけて、
それに加えて愛想だの仕事の精度だのといったものをサービスして
自分という『商品』を企業に継続して買ってもらえるよう日々営業している訳です。


それを『○○必死だな』とか『必死なあいつはカッコ悪い』だなんて言って嘲笑うなんて
社会人の考えるこっちゃないですし、学生だとしたら可哀想に思えてなりません。
貴方の両親は貴方を飢えさせない為に我が身を削って必死で働いているんですよ…
親不孝だから今すぐ『必死はカッコ悪い』なんて考えは改めましょう。
マイナス評価をプラスにするには相当の努力が必要なんですから、考えを改めるのに早いに越したことはありません。