リアリティーがどうとかの話

僕はゲームでのグロ・ゴア描写が正直苦手です。
人体欠損描写がないから日本版は駄目だ、CEROクオリティでリアリティがないからどうとかいう人をネット上で見ますが、そんなにリアリティーがある方がいいのでしょうかと思います。


代表例として以下のサイトを挙げさせていただきます。
http://daigamer.x.fc2.com/


5.56mm弾だろうが7.62mm弾だろうが、手足などの末端部に受ければ恐らく腕や足が引きちぎられる筈です。頭に受ければケネディ大統領よろしく脳味噌などが無惨に飛び散ることでしょう。
リアリティーを求めるなら、FPSでは被弾したら部位によっては即死。もしくは動けなくなったり、倒れ込んでじわじわと死んでゆく仕様でないといけなくなってしまいます。
これらのゲームでは安全な所でじっとしていたら何故か傷が癒えて体力が回復しますが、現実ではそんな事はありません。
もしも被弾して生きていられたら、仲間か衛生兵を呼んで後送してもらい、傷が癒えるまで病院で暮らす。
運が悪ければ移送中に死んでしまって墓場送り、被弾したところによっては手足が無くなって除隊せざるをえなくなります。


超リアルFPSがあれば、10人中9人位のプレイヤーが戦場に行って被弾し、大半の時間を病院暮らしで費やすか身体に障害を負って除隊、もしくは墓場送りでゲームオーバーになり、おそらく爽快感の欠片もないゲームになるでしょう。
しかも、ゲームと違って現実世界ではこれらのイベントはスキップできません。
よって超リアルFPSがあったら、ゲーム時間の大半は戦場で戦うより移動だったり、お葬式を眺めて過ごすか、病院の中で過ごすことになりそうです。


ついでに超リアル首都高バトルがあったらどうなるかを空想してみましょう。
余程のお金持ち以外、ポルシェだのフェラーリだのをキャッシュで買える人なんて稀でしょうから、ローンで買うことになります。
高価な自動車はそれだけ保険料も高価です。
よってローンと保険料金などを含めた維持費で月々資金は減っていきます。


チューニングやエアロパーツ装着だって、お店に持ち込んですぐにできるわけではありません。
部品を取り寄せるのに時間がかかりますし、装着するのだって時間がかかります。
お金も勿論必要になります。
クルマの代金、保険料金、税金、チューニング代金。
比較的安価な国産車でも一千万円以上かかるでしょう。


ようやっとこれらの目的を果たして、公道デビューを果たしたとしましょう。
ここで最大の敵が立ちはだかる事になります。
制限速度と他の自動車たち、そして燃料の問題です。


日本を始めとした諸国家では、自動車には制限速度があります。
特に日本では速度違反に対して厳しい取り締まりが行われており、首都高ではオービスや覆面パトカーが目を光らせています。
その上首都高はライバルだけではなくトラック、ファミリーカーなどの自分とは関係ない自動車が大量に走っています。
首都高で走る無数の自動車たちの中で、ライバルをライバルと識別出来る人が何人居るでしょうか。
自分の尻尾を追いかけて回る犬のように首都高を回り続ければそのうち出来ようになるかも知れませんが、その前にバターになってしまうか、燃料切れになる確率が高いです。


これらの問題をクリアできるとは到底思えませんので、超リアル首都高バトルで最高最強の攻略法は
ライバルがスピード違反で高速機動隊か覆面パトカーに捕まるか、事故を起こして停まっている間に追い抜くと言う爽快感とはかけ離れたシロモノになるでしょう。


リアリティーを追い求めるのはホドホドにしたほうが良さそうです。